
手を伸ばせば届きそう・・・
外ラチ沿いを静かに歩く誘導馬。
宮崎から羽田へ、羽田から浦和へ。
開催初日の浦和競馬場に着いたのが、ちょうど第1レースの本場馬入場の頃だった。

小さなパドックの裏は、ブロック塀一枚を挟んで一般道が通る。
こんなローカル色丸出しの風景は、どこの地方競馬場でも似たようなものだ。

住宅街のど真ん中を走る競走馬達。
競馬ファンの私にとっては、競馬場と塀を挟んだだけの住宅やマンションに住める方々が実にうらやましい。

今日は長期出張の合間に宮崎に帰省し、7ヶ月の娘と会って来たばかり。
連休中とあって、浦和競馬場にも小さな子供達がたくさん遊びに来ていた。

「おとうさん、お馬さんはどこから来るの?」
ゴール前で退屈そうにしていた娘を担ぎ上げ、お父さんはスタート地点を指さした。
「ほら、もうすぐ走ってくるよ。これが終わったら遊ぼうね」
このお父さんは、この後一体どこで何をして女の子と「遊ぼう」というのだろうか?

予想屋が並ぶ広場へ向かうと、腕白そうな少年が階段を降りてきた。
「お父さん、あと何回馬が走るの?」
「あと一回ね。あと一回走ったら帰ろうね」
きっと自分も、近い将来同じことをやりそうな気がする。
<2008年10月13日・文と写真・神鳴志宝>









